【看護師のリアル】患者の暴言暴力、セクハラ。守ってくれない病院の現実。

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こんにちは。急性期を経て、回復期病棟で病棟Nsしてます、aです。

今日は、仕事をしている上で本当に毎日のように考え、辛いと感じていることが、今私自身爆発しそうなので記事にしてみることにしました。


看護師の皆さんなら一度は経験があると思います。そう断言できるくらい、日常として起こっているのが


患者や家族からの暴言、暴力、そしてセクハラ。


そしてこのような事が日常的に起こっているのに、上司に報告すると言われるのが、


「なんでその患者さんはそういうことをするのかな?(原因は疾患)どうすれば避けられたと思う?(看護師の行動の振り返り、批判)そうされないように対応をするのがプロの仕事。(患者さんを加害者にしない)」


↑多分言葉は違えど、皆結論こういったことを言われているんじゃないかなと思う。




この件に関して、私は本当に物申したいことが沢山ある。


まず確かに患者さんには、そう言った発言や行動に繋がる原因があることが多いと思う。

認知症、脳血管障害、せん妄、電解質異常…大体がここらへんが理由に上がってくることが多いかなと思う。


病気に対する知識がない人からすれば、原因が何であれやってることは犯罪だろ!という意見も出ると思うけれど、つまりは一言で言えば悪意がない、自分では制御できない、理性を抑えることができないといった状況にある。


でも、そもそもそんなことは看護師ならば基本中の基本であるし、上司に再度確認されなくたって十二分に理解している。


だから看護師たちは我慢する。


ナースコールやセンサーが鳴って、様子を確認しにいっただけで

「なんでいちいち見にくるんだよ!来るなって言ってるだろ!何回言っても分からんで本当にお前らはバカだな!」

と罵られ。


トイレ介助が必要な患者さんのトイレの見守りや介助をしていたら

「毎回確認してきて暇だなお前らは。人がトイレしているとこじろじろ見てきやがって。」

「〇〇触れよ」

などと言われたり。ちなみに改めて考えてほしいけどトイレって密室ですからね。


夜間巡視に行くと、顔を見るなり陰部をまさぐりだしてにやにやしながら

「〇ゃぶれよ」

って言われることもありました。

この発言、本当に多い。

ケア中に突然手をスタッフの後頭部にもってきたと思ったら、そのまま陰部の方へ押されて上記の発言をされたこともありました。


暴力で言えばケア中に引っかかれる、叩かれる、唾を吐かれる、蹴られる。

色んなパターンがあるけど、

例えば歩けない患者さん(車椅子)が家に帰りたいと興奮してしまって、徘徊しだしてしまうと車椅子で病棟内をうろうろしているのを見守らないといけないですよね。


車椅子に乗ってはいるけど、自分で安全に漕げる方ばかりではないので、怒りに任せて何とか車椅子を動かしていると腰が座面からずれてきてしまって、そのまま落ちちゃう人も居るし、ブレーキをしないまま立ち上がろうとしてしまって転ぶ人も居るし。ほかの患者さんにもぶつかってしまったりするし、危害を加えてしまう可能性もある。


でも大抵、見守られていることも気に入らないから暴言が飛んでくる。

立ち上がろうとして体制を崩したところで支えようと近づくと蹴りが飛んでくる。


「お前呼ばわり、バカ、使えない」などは本当に毎日。

それに加えて気持ち悪い発言や行動、視線。

さらには暴力。


これらの行動は、


たとえ悪意がなくても。

たとえそうさせる原因があっても。

できれば、あってはならないことだと思う。

そして、”しょうがないね”で終わらせて良い話では決してない。


じゃあ、どうすれば良いか。

何が最善なのか、今も分からない。

でも、もう少し、こうだったらって思うことがある。

患者さんを悪者にしたいわけじゃない。不利益を与えたいわけでもない。こういう時、上司は患者の前にスタッフの気持ちに寄り添ってほしい。

私も散々嫌な思いをしてきていて、今も心をすり減らしながら仕事してる。


医療職の人たちはこういったことに慣れているから、

反応せず、記録に残し、申し送りをして、その後はなかったことになる。

繰り返していたら対策を考えたり、それでもダメなら薬剤調整を依頼してみたり、

やれることはやってから上司(師長)に報告する。

つまり、上司に報告や相談が来たとき、もうすでにスタッフの私達は嫌な思いを少なからず何度も経験していて、自分たちなりに対策を考えて、それでも困っているから話に来ていることを上司には分かってほしい。

だから、報告をしたときに「どうしてそういう行動をするんだと思う?」といった問いは、スタッフの心を傷つけるし、私はバカにされているとすら感じてしまう。

だっておそらく、報告している時にその答え(自分達のアセスメント)は伝えているはずなので、その上で更にその言葉が出るってことは、相談者に向けて再確認させるための問いだと思うから。


【原因があるんでしょ、じゃあしょうがないね、その上でどうしたらいいと思う?】

多分意図はこれかな、と。


そう感じてしまうと、相談したことを後悔する。


自分が悪かったんだ。自分の対応が未熟だから、患者さんを加害者にしてしまっていたんだ。


そう思わざるを得ない。

辛くて困っていて、気持ち悪くて。

仕事行きたくないなあ、患者に会いたくないな、コールに出たくないな。

でもそれじゃダメだ、何とかしなきゃ。患者さんにとっても、自分たちにとってもいい方法を考えなきゃ。

そう思って頑張ってみても上手くいかなくて。最終手段として頼った先で、こんな風に言われてしまったらもうどうすることもできないし、我慢を続けるしかなくなる。


ひとつひとつが小さなことでも、それを何度も、何十回も、何年、何十年と耐えて積み重ねていくと、何も感じなくなって、だから気付かないうちに心が疲弊して潰れてしまう。


結果はどうでもいい。それよりも再発防止のために協力してほしい

スタッフが潰れてしまう前に、まずはどうしたら良いのか一緒になって考えてほしい。

暴言暴力、セクハラ。これに対してスタッフへの”指導”は必要ない。

辛い現状に耳を傾けてくれること、そして再発防止にどのくらい注力してくれたか。

それだけでスタッフのストレスは、大きく軽減すると思う。

小さなことでもいい。師長から見た視点で、改善や工夫できる点があれば教えてほしいし、私たちも患者も、これ以上嫌な思いをしないための方法を考えてくれたらいい。

それで改善されなくても、一緒に戦ってくれていれば、やった結果仕方がなかったと納得できるかもしれない。

私たちは患者に不利益を与えたいわけじゃない。でも、なんでもかんでも許せるわけじゃない。

だから予防できる工夫を、できることがあるのなら行動してほしい。



暴言暴力、セクハラへの対処方法。

・患者が意図していようがいなかろうが、行為があったら都度師長注意してほしい。

私達ではなく、もう一度以上やっているなら上司がするべき。

・リスクがある患者には、そうさせない対応として、男性スタッフや師長・主任クラスが対応する。

セクハラであれば男性に変えれば済む話。男性がいないのなら必ず二人体制にするとか、役職のついているスタッフにつけるようにする。(師長、主任が、自分たちの対応の仕方で変わるというのなら、ぜひお手本を。)

・急性期でければ、必要以上に関わらないこともひとつ。回復期や慢性期であれば、必要な患者以外はVSはリハビリスタッフ(男性)に任せるとか、医師や他のスタッフがいるときに訪室して二人きりにならないようにする。何かあった時、一人でなければ助けられるし、患者と二人きりにならないと、患者側もそういう行動を起こしにくい。

・家族に対応を依頼

今までの患者の事を一番理解している家族だからこそ、スタッフを困らせる行動をしていることに驚いて困惑する方も多いはず。時にはスタッフの対応が悪いんじゃないかって責められることも。だからまずは、時間外許可をもらって家族に対応してもらおう。それで落ち着けばこちらも助かるし、落ち着かなければ大変さを身にもって感じて貰えるはず。突然だとびっくりしちゃうから、私は日頃から面会で来てる時とかに最近の様子として話して、ジャブを打っとく。

・薬剤調整

これは手に負えない時、医師と家族とも相談して実施する。どかっと入れてくれる医師もいれば、落ち着かせることに対して嫌悪感をむき出しにしてくる医師もいる。医師の性格を調査してから行うのがベター。または一人で相談せず、cfとかであげて病棟の意見としてあげたり、師長を巻き込んで一緒に話すと効果的かも。

・強制退院

最終手段だけど、この方法も絶対に必要。

病棟スタッフも、医師も、家族も、全員が頑張って無理だったら家に帰る。

良いわけでもなんでもなくて、本当に家に帰れば落ち着く方もいる。ただ病棟の生活がストレスで、その矛先が私たちに向くだけで、ただ家で好きに暮らしたい。その思いが強い方だってそりゃいるよね。

家に帰って困る方が殆どだろうけど、その場合は私達ができる調整はやって帰そう。

訪問診療、介護や看護、薬局。ある程度できる人なら薬はお薬ロボットとかも使える。

ケアマネにも勿論つなぐし、退院後訪問もやろう。

私達ができる、患者を守れる最善のことは全部やって家に帰す。もうこれがやれる全てだと思う。

倫理的な話をしだすと終わりがないんだけど、

患者が第一、それはそうだけど私達がこれ以上潰れてしまったら日本の医療はどうなりますか。

ここまでって線を引くのは難しい職種だけどある程度のところで対処していかないと、このままじゃ

私たちは何されても良しの家政婦さん。

あんなに夢をもって、誰かの力になりたいと思って、頑張って取った看護師免許なのに。

環境がもう少しでも整えば、ベースは看護の仕事、皆好きだと思うから。

人が好きで、他人のために何かしたいと思うのが根本の原動力な私達なので、どうかこの気持ちを曲げずに仕事ができるよう、環境改善を強く望みます。

日々戦っている同志たちへ

医療現場で働いている皆、本当にお疲れ様です。

医療スタッフとして働いている方なら、看護師に限らず患者家族からの暴言、暴力、セクハラにあって、同じように辛くて悔しい気持ちを抱えている方いるんじゃないかなと思う。

この話も、いずれまた聞いて欲しいのだけど、私は病棟でこの件について上司に相談した時、師長には”自分で対策を考えろ”と言われて終わり、主任クラスの人も陰で”大袈裟すぎる”と話していたことを知り、本当に悔しい思いをしました。

でも、違うと思う。

私達スタッフが悪いわけじゃないし、自分を責めるのは絶対に絶対に違うと思う。

改善策を自分ひとりに押し付けられるもの間違ってる。

もし、そんなに言われてしまったとしても、同じ看護師である私が、たった一人かもしれないけどずっとここで味方でいることだけは忘れないでほしい。

同じように経験して、嫌な思いをして、この気持ちと闘っている同志が、ここにいるよ。

微力にもほどがあるけど、共感したり同じような奴がいるんだなって思うだけでも、ほんの少し心が軽くなることもあるかなって思うから、もしそんな人がもちろん医療職以外でもいたら、少しでもストレスが緩和されることを祈って。



なんにせよ、絶対患者は退院するし終わりはくるからね。一緒に乗り越えたいな。

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